今年もホトケドジョウが産卵しました

当水族館のバックヤード(※1)ではホトケドジョウの系統飼育と繁殖をおこなっています。

簡単に言うと、富士吉田市忍野村からそれぞれ採集してきたホトケドジョウを混ぜずに飼育しています。
こうすることで、もしその地域のホトケドジョウが絶滅してしまっても自然に近い形で復帰出来る可能性があるからです。
しかし、ずっと水族館の中の個体ばかりで繁殖させていくと奇形や病気に弱くなってしまうことがあります。
そこで今年は新たに自然の個体を採集してきて、今まで飼っている個体と掛け合わせて繁殖させてみることにしました。
1つの水槽に水族館で繁殖させたオスを2尾・採集してきたメスを1尾入れて温度と日照時間(照明を付けている時間)を調節しました。

その結果、みごと2尾の個体から約100粒の卵を得て、順調に稚魚になりました。


実験は成功してうれしいのですが、今回採集に行って忍野村の中でも年々生息場所が少なくなっているように感じました。
皆さんの家の近くの小川はどんなようすですか?(TM)
※バックヤードとは
一般の人が普段入れない水族館の裏側
展示を待っている生物や希少魚の繁殖・研究などの水槽があったり、餌の用意等をする場所です。見学希望の方はスタッフへ相談してみてください。