カジカ

 企画展「小さな生きものたち」の中で、清流に住むカジカを展示しています。

 昨年の12月20日に紹介したオオヨシノボリに似ていますが、腹びれは吸盤状になっていません。

 また、カジカは大きな石の下に住んでいますが、ヨシノボリ類と違って自分で巣穴を掘ることはありません。このため、河川工事などで土砂が流出し、川底に石と石が重なって隙間がある状態(浮き石)が少なくなると、急速に減少してしまうことがあります。まだら模様の斑紋で川底にとけ込んでいます。

 大きい魚ではありませんが、塩焼きにしてホロホロした身を食べてもおいしいですし、骨酒にするとまた一風変わった楽しみ方ができます。
 清流で鳴き声が聞こえるのは、カジカガエルでカジカは音を出しません。

 
カジカ(大卵型)

・カジカ科の淡水魚。全長15cm。水生昆虫を食べる。
・本州〜九州に分布、河川中流〜上流域の流れが比較的速く、浮き石のあるところに生息している。 
・4,5月頃雄が石の下に縄張りを作り、雌は巣穴の天井に産卵する。
・カジカには、小卵型、中卵型、大卵型がある。小卵型と中卵型はふ化後稚魚が海に下るが、大卵型は一生河川で生活する。
・県内で確認されているのは大卵型のみだが、河川下流部には小卵型が生息している可能性がある。
  by浜